ただのカメラと心臓を止めるな!の話

話題の映画カメラを止めるな!を観てきた。

 

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何やら、上映当初は数か所のみの上映だったようだが、面白いと口コミで広まり、今では、日本各地で上映するまでになった人気映画だそうである。

この映画に関して一切の情報を調べていなかったため、どのような話なのかまったく知らず、ポスターを見る限り、B級映画にありがちなゾンビが題材の映画なのだろうか」くらいに思っていた。

 


映画館に着くと、チケット売り場には列ができていた。

俺のジャニーズの先輩であるキムタクくん主演の映画や、この「カメラを止めるな!」といった話題の映画が重なっているためか、久し振りに映画館は賑わっているようである。

 

このご時世、映画館が賑わうのは大変良いことだ。

しかしながら、毎回、チケット売り場に並ぶ列を見ると思うのだが、なぜ彼らはオンラインでチケットを事前に買っておかないのであろうか不思議だ。

スマホという文明の利器を使えば、チケットなど1分もあれば買える時代である。

それなのに何十分もかけて、なぜ列に並ぶのか・・・。

「やれやれだぜ」

俺は呆れて、思わずそんな言葉を口にした。

こんな言葉を日常で発するのは、俺か空条承太郎くらいのものであろう。

 

もちろん俺は事前にオンラインチケットで購入済みだ。

「事前準備を怠らないtakaさんって素敵だな」

「物事をスマートにこなすtakaさんって素敵よね」

今にも女性達からそんな声が聞こえてきそうである。


列を横目にチケットの発券を済ますと、次は飲み物だ。

俺が映画を観るときは必ず”ジンジャーエールと決まっている。

コーラ?カルピス?そんなものは子供の飲み物である。

素敵でスマートな俺のような大人になると、飲み物といえば”ジンジャーエール”だ。

正直なところ、毎回飲んでいるにも関わらず、この”ジンジャーエール”が炭酸ということ以外、どのような成分を含んだ飲み物なのかはわからないが、”エール”と付いているからには応援的な意味のある飲み物なのであろう。

素敵でスマートな大人の男はあまり細かいことは気にしないのだ。

 


さて、これで準備は万端だ。

飲み物を片手に、さっそく上映スクリーンに入場し、指定された座席に座った。

さすが話題の映画だけあってか、周りを見渡すと老若男女、年齢層の幅広いお客さんで埋まっていた。

 

これで俺の隣の席に可愛い女の子でも座ってくれようものならば、最高だ。

「”カメラを止めるな!”どころかドキドキして、心臓止まるかもしれん!」

そんなことを考えて浮かれていたのだが、実際は、ハーフパンツにタンクトップ姿で、
大和魂”だとか”愛”だとか色々な言葉や模様が、腕や足にペイントされている怖そうなお兄さんのグループが俺の隣にどすんと座った。

「でたよ、これだから都会は!」

俺は大変にビビったそうである。

そして、腕が当たらないように最善の注意を払い、まるで子猫のように丸まって映画を観る羽目にもなったそうである。

女の子のドキドキとは違った意味で心臓が止まりそうであった。

 


そんな緊張感の中で映画が始まると、最初の30分はびっくりするほど、いや・・・乱暴な言葉で表現すると”クソつまんねぇ”であった。

とにかく意味がわからない演出、意味が分からないセリフの数々、そして視点がぐるぐるするカメラワーク・・・。

 

現に年配の方が3人ほど帰っていく姿を見かけ、なんならば、俺は「隣の怖そうなお兄さんたちがあまりのつまらなさにぶちギレるのでは!」・・・と、これまた子猫のようにビクビクしていたくらいである。

もちろん、続けて観ていくうちに、この謎の数々の真相が明らかになっていき、「ああ、そういうことか!」と、そこからスクリーンがみんなの笑いに包まれるほど、とてつもなく面白くなっていくのだが、序盤がなにせ辛い。

この序盤を耐えられるかによって、この映画の評価がだいぶ変わってくるであろう。


見終わった後は「面白かった」「やばかった」と周りからは大絶賛の嵐であった。

俺自身も「有名俳優も使わず、大金もかけず、最高の脚本と最高の演出でお客さんを満足させる・・・もしや、これが本来の映画というものなのかもしれない」と人知れず衝撃を受けた。

 


その後、映画館のトイレに寄って、近くのカフェに行ったのだが、なんとその2か所とも、隣の席に座っていた怖いお兄さんグループたちと一緒であった。

「し、心臓が休まらない!」


俺はこの経験をもとに”どこにいても怖いお兄さんグループと一緒になる不運な男の1日を描いた”作品、「心臓を止めるな!」という名の映画を撮ることを決意したのであった。