ただのマダムの話

金曜日の仕事帰りに眼科に行った。


こんな書き方をすると
「takaさん、目のご病気にでも!?」と心配してくださる
100億人に1人と言われる俺ファンの女性もいるだろうが安心していただきたい。
ただのコンタクトの定期健診である。


眼科に着く前は
「平日なうえ、夕方だし空いているだろう」と思っていたのだが、
思いのほか病院内は混雑しており、
待てども待てども、なかなか自分の番がこなかった。
あまりの順番のこなさに、
「このまま1年くらい待つのでは・・」という恐ろしい考えもよぎったほどだ。

 

そんな中、隣の席に俺と同様、
長時間順番待ちをしているであろう40代くらいのマダムがいたので、
何とはなしに「待ちが長いですね」と話かけると
ものすごく動揺した顔をしながら

「あ、ありがとうございます、
・・でも今日はハイヒールを履いているからじゃないかしら?」

と、よくわからない返事をしてきた。

ハイヒール?
あまりの意味不明さに
俺がとても可愛い顔をしながら「きょとん?」としていると

その女性は立て続けに、

「実は月に一回エステに行っている」

「でも、やっぱり一番の秘訣は歩くこと」

という奇妙な話をし続けた。

そんな話を5分ほど聞かされ続け、いつしか
最初は可愛いかった俺の顔も、まるで
鼻の近くでカメムシの臭いを嗅がされているような
引きつった顔になっていたことは言うまでもない。


話も一段落し、
「ふぅ、クレイジーマダムだったぜ」と
冷や汗を拭きながら、よくよく考えてみたところ、

もしや「待ちが長いですね」を
「足が長いですね」と聞き間違えたのではないだろうか?
という結論に至った。


眼科の前に耳鼻科に行け。