女性モノの買い物の話

仕事で女性モノのシャツが必要になり、
ユニクロに買いに行くことになった。

都会と違い、田舎のユニクロはお客さんが少なく、
店員もおばさんだけのイメージがあったので
最初は鼻をほじりながら「余裕だわ」と思っていたのだが、
実際にお店に行くと、お客さんも多く、
店員も同い年くらいの女性ばかりだった。

いきなり出鼻を挫かれつつも、女性モノのコーナーに行き、
男1人で女性モノのピンクや水色のシャツを物色してると、
やはり周りの女性達から
「あらあら、変態野郎の登場ですか?」というような
怪訝な目で見られていた。

しかしながら、場の空気を読めすぎるため、
エアーマスターと名高い俺は
その場のおかしな空気感を早々にキャッチし、
恋人に無理やり買いに行かされてる男風に演技をしてみることにした。

シャツを手にとっては「あれ?これ欲しいって言ってたやつかなあ?」
と、首をかしげては元に戻したり、また手に取っては戻したり。
スマホをいじりつつ、連絡を取ってる風の雰囲気を出してみたり。
あのときの演技力はアカデミー主演男優賞ものだっただろう。

結局、いくらそんなことをやっても怪しい雰囲気は消せず、
ますます周囲から怪しまれただけだった。
俺がどう頑張ろうと、見る人にとっては
女性モノの服を吟味しながら選んでる危ないやつにしか見えないのだろう。

そしてあれこれと色々考えているうちになんかもうどうでもよくなり、
長い人生のうちのたった1日の出来事だ!とふっきれた俺は
「なんなら試着するぜ!スカートも履くぜ」と言わんばかりの勢いで
女性モノの服を選び、レジへ持って行った。

 俺「○○(会社名)で領収書もらえますか?」

店員「え、りょ、領収書!ごご、ご必要なんですか!?」


俺のこと、絶対変態だと思ったんだろうな。