赤染めのシャツの話

昼休憩を終え、
仕事場に戻ったら職場の同僚2人がモソモソと何かをしていた。

「何をモソモソしてるんだい?」と聞くと
部長にプリンターのインクを交換するよう頼まれたが、
業務用のものだから僕たちではやりかたがわからない、
と俺に言ってきたので、
「よしよし、俺が変わろう、できる男の違いをみせてやるぜ」と自信満々に
プリンターに収納されていたインクケースのようなものを、無理やり、
えいや!と引き抜いたところ、
赤色のホースが外れ、着ていた服に大量にインクが飛び散り、
誰がどう見ても、返り血を浴びたようになってしまった。

文章で書くと多少飛び散った程度でしょう?と思われるかもしれないが、
業務用のプリンターに収納されるインクの量はすさまじく、
トマトジュース1缶を満遍なくふりかけたくらい赤く染まってしまった。

おそらくこれを、きゃりーぱみゅぱみゅ辺りが着ていれば、
オシャレ可愛い~と言われるのだろうが、
俺が着ている限り、警察に通報されるのがオチだろう。
オシャレは時として残酷なものだ。

一刻も早く、なんとかしたいところであったが
会社には換えの洋服がないため、しかたなくそのまま仕事をしていたところ
みんなから「人殺し」とあらぬ殺人容疑をかけられたり、
女性たちからも「お似合いですね、ぷぷぷ」と笑いものにされる始末。

俺はあまりにもこの状況が恥ずかしく、
洋服の赤さにも負けないくらい赤面をするしかなかった。
全部、きゃりーぱみゅぱみゅが悪い。


結局、その赤染めのシャツで1日仕事をし、
職質されないかビクビクしながら帰路についたのであった。