本当の自分のことの話

毎回へんてこな日記を書いているから、
俺のことは、もやしのようなひょろひょろした体で、
1日中部屋の隅で体育座りをし、腹がすけば角に溜まったホコリを食べ、
頭の中は女性のパンツのことでいっぱいな妖怪のようなやつだろうと
思っている方も多いのではないかと思う。

残念ながら、それは不正解だ。
実際は、幼い頃から高校生まで野球に勤しむスポーツマンであり、
現在では格闘技好きがたたり、体を鍛えあげ、
まるで虹のような七色の腹筋を持ち合わせるほどのもりもりである。
腹がすけば、牛一頭をぼりぼりとむさぼり食らう大食漢、
そして頭の中は女性のパンツでいっぱいな元気な男の子だ。


そんな俺が、仕事帰りにスーパーで買い物をしていたら、
見知らぬおばあさんがトコトコと近寄ってきて
「さっきはありがとうございました……」
と、頭を垂れ、とても細々とした声で感謝された。

しかし、身に覚えがまったくなかった。
生憎、人違いですよと言う勇気もなかったので、
「・・はい、えへへへ」と満面の気持ち悪い笑顔をし、
あいまいに切り抜けてしまった。

さきほど、自宅に戻ってから、
なんとはなく、そのことをフワフワと思い出していたら、
「あのおばあさんはお化けだったんじゃないかしら」という結論に達し、
俺は戦々恐々としている。

それにしても、どういう方と間違えられたんだろうか。
きっと、おばあさんを助けた当人も、俺同様
大層な清潔感を身にまとった、相当なイケメンだったに違いない。