ブラックドリームプレイヤーな話

給料の昇給金額について、上司と話し合いがあった。
他の会社のことはわからないが、うちの会社は
仕事の成果によって常に支払われる給料は上下するのだ。

こう見えても俺は2年連続で社内優秀賞を獲得したり、
社内でも仕事ができる方なのである。
しかしながら、仕事はだるく、
基本的に座り仕事なので眠くなるときもある。

同じ職場の仲間達は、いかに寝ているを上司に
バレないようにするかを画策しているようだが
俺はそんなくだらない画策はしない。
なぜならば、
既に寝ながら仕事をするというハイレベルな
技術を身につけているからなのだ!

そうこうしているうちに、
上司に呼ばれ、昇給についての話が始まった。

ちなみに自分が思っている昇給額より少ない金額を提示されようものなら
すぐにでも他の企業に移籍を視野に入れているほどだ!
俺の意志は固い。

ワタミ、王将・・・
俺を欲しがっている他のブラック企業はたくさんある!
俺の動向には世界中のブラック企業が注目しているといっても
過言ではないだろう。
やはり、将来、ブラック企業に勤めることになる多くの子供達に
少しでも希望を与えるためにも中途半端な額では判は押せないのだ。

そんな気持ちが伝わったのか、1分間という
長きに渡る交渉の末、月給1000円アップという提示でお互いが合意した。

この瞬間、ブラック企業界にざわめきが起こったことだろう、
ついに1000円アッププレイヤーの誕生である。
1000円あれば、家を買って、高級車を買っても
お釣りがくるのではないだろうか。
両脇に女性をはべらせて夜の新宿を闊歩することだって許される、
夢は膨らむばかり、これがブラックドリームというやつだ。

しかしながら、
俺という会社のエースを引き止めるためとはいえ
これほどまで高額な金額を提示してくるとは・・・
なかなか根性のある会社じゃないか。